やけど
Q1.やけどの原因って?
皆さんが一度は経験がある「熱いモノ(熱湯や火)」に触ってしまう場合の他に、布団の足元に入れる電気あんか(最近あまり見ませんね・・・院長は冬場愛用しています)やストーブの近くで起きる「低温やけど」、珍しいものでは感電や化学薬品(硫酸とか)でもやけどになります。また、夏場の砂浜で寝込んでしまって起きるような真っ赤な日焼けもやけどです。
Q2.もう少し詳しく
やけどはⅠ度~Ⅲ度に分かれていて、下の図にあるようにⅡ度は更に2つに分けられ、全部で4段階あります。Ⅲ度はごく小さい場合を除いて手術が必要です。
表1:臨床症状による深度分類 | |||
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分類 | 臨床症状 | 治るまで | きずあとは? |
I度熱傷 | 赤くなり、痛い。数日で治る。 | 数日 | 残らない |
浅達性II度熱傷(SDB) | 赤くなり、水疱(水ぶくれ)ができ、痛い。 水疱底は圧迫で発赤(赤み)が消失。 |
約10日 | 残らない |
深達性II度熱傷(DDB) | 赤くなったり、紫色~白くなり、水疱(水ぶくれ)ができ、痛みは軽度。 水疱底は圧迫しても発赤(赤み)が消えない。 |
約1か月 | 残るときもある |
III度熱傷 | 黒色、褐色または白色。水疱(水ぶくれ)はできず、痛くない。 | 手術が必要になることも | 残る |
参考資料:高橋健造、佐伯秀久編『皮膚疾患の最新治療2021-2022」南江堂、p.125より改変
Q3.応急処置は?
とにかく「水で冷やす、きれいにする」に尽きます。冷やすことでやけどの進行を食い止め、きれいにすることで後々の感染のリスクを下げます。蛇口から流れる水道水がベストですが、なければスーパーの保冷剤などでも構いません。とにかく冷やし、きれいにしましょう。
ただしご自身の判断で軟膏を塗ったり消毒をしたりしないでください。かえって治りが悪くなる可能性があります!
Q4.応急処置の後は?
やけどの治療経験が豊富な皮膚科や救急科を受診してください。院長は救急科専門医として軽症から命に関わるような広範囲熱傷まで様々なやけどの治療を経験しています。また、様々な被覆材を用いてできるだけ痛みの少ない治療を目指しています。(なつい式湿潤療法®を導入しております)